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2006.05.31

聴くことはなかなか難しい

郡山市の男女共同参画センター(さんかくプラザ)で、「ビジネスで使える!コミュニケーション術 ロジカルリスニング講座」の講師を務めてきました。

 ロジカルリスニングというのは、論理的な傾聴のこと、つまり相手のロジックを理解するということですね。

 講座では、聴くということはどういうことか、という基本から始まり、傾聴の基本技法を練習しました。

 人の話を聴こうと思ったとき、耳を傾けるのは、その話し手の感情か論理か、あるいは両方か、何に焦点を当てるかで聞き方も変わってきます。

 カウンセリング手法に根ざしたアクティブ・リスニングでは、感情に焦点を当てることになります。しかし、この方法では相手の話のロジックをつかまえることは出来ません。

 ロジックの基本構造(トールミンモデル)を説明し、論理関係を聴き、訊き出す方法を伝えました。

 あとは、実際に演習をしてもらいました。

 この実習で、受講生の方はいささか苦労をしていたようです。

 相手のロジックを訊く、この基本は主張と根拠を確認することです。
 主張がはっきりしたら、その根拠を問えばいいのです。

 とここまでは良いのです。
 が、その後が続きません。
 根拠の根拠を問うたり、根拠の中にある理由付けを引き出すことが出来ないのです。

 「インターネットがいいんですね、なぜですか?」
 「インターネットだと、検索が出来るから、新聞やテレビよりいいんですよ」
 「そうですか……」

「情報収集には、インターネットとテレビ、新聞のどれを使いますか?」と質問をしてゆく簡単な演習をしたのです。
 最初の答えである主張がわかり、次に質問して、その根拠がわかると、質問が途切れてしまうのです。

 聴き手は根拠を示されると、とりあえず納得してしまうのです。

 この先、その根拠の根拠とか、理由付けを聞き出すには、何らかの答えに対して、疑問を持つようにすればいいのです。

 がこれがなかなかできない。

 聴き上手への道はなかなか険しいです。

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