他人を見下す若者たち――★★★+α
本書は、日本人の心理特性の変化を実証しようと試みている。
時代とともに感情表現が減り、と同時に共感的悲しみの表出が減少し、怒りが表現されるようになった。
やる気を喪失した人たちは、事実に基づかない「仮想的有能感(著者の造語)」を持ち他人を見下す、というのだ。
著者の指摘は鋭く、確かにその通りと首肯してしまう。
アマゾンの読者評では酷評されているが、本書はいたって真っ当な研究の中間報告である。
中間報告なのは、まだ洞察の域を出ない、実証されていない説明もあるからだ。
とはいえ、新書版ではまずは中間報告で充分である。
ということで、現在の日本人を考察した好著である。
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