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2008.04.16

こどもにはわからない!?――フィクサー

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フィクサー

社会派サスペンス
全体に暗い通奏低音が流れている感じがいい。

通俗なサスペンスを期待すると裏切られる。
単純な話を期待する向きには耐えられないだろう。
大人の映画なのだ。

何しろ、主人公のジョージ・クルーニーが余り格好良くない。冴えない。うらぶれている。
離婚した前妻との間のこと、息子とのこと、と家族に問題を抱え、友達に裏切られて、借金も背負ってしまった。仕事先は巨大な弁護士事務所だけれど、やっている仕事は……
家庭も、私生活も、仕事も、八方ふさがりだ。不安でならない。もう若くはない、いろいろと分別を、大人の分別をわきまえる頃だ。
画面からは主人公の寂寞とした心象が伝わってくる。

映画の宣伝にあった「最後の10分間の駆け引きを観よ」というのは、本当。
迫力があり、最後に向けて巧みに引っ張っていく。

最後のシーンは、胸に迫るものがある。自分を裏切らなかった誇りと未来への不安が伝わってくる。

この映画に出てくる三頭の馬が印象的だ。主人公は、馬に魅せられ、近寄っていったが故に別の人生を歩むことになる。馬はある種の象徴なのだろう。軍や力強い、等を表しているのだろう。さらに、軍馬の意味があったのかもしれない。旧約聖書に出てくる神の軍馬を示しているのかな。

伏線や象徴が至る所に張り巡らされ、目を見開いてみていないと面白さが半減するかも。

それにしてもだ、ジョージ・クルーニーの演技は渋かった。

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コメント

TB ありがとうございました。

投稿: Nanpow Online | 2008.05.11 06:43

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