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2008.06.19

親が子どもから外すもの

 親が子の幼少期に「外す」してやるものは、三つある。

 一つ目はは、乳首
 そう、乳離れをさせなくてはいけないということ。

 二つ目は、オムツ
 そうだ、パンツ人生を歩ませなくてはならない。

 そして、三つ目は、補助輪である。
 自転車に乗れるようにしてやるのだ。

 息子は、オッパイ星人だったので結構長く乳首が外れず往生した。
 パンツ人生は結構早く、2歳の終わりには外れていたと思う。どうやって外したのか、あまり記憶にない、それほどあっけなくオムツとおさらばした。
 補助輪は、1日で外れた。ちょっとしたコツで自転車には2~3時間で乗れるようになったのだ。慥か、小学1年の時だったと思う。

 娘、二人目の子どもは、初めての子ども比べるとずいぶん早く、いろいろと外れるものである。
 乳首は生後1週間もしないうちに外れていた。初乳を飲んだくらいではなかったか。
 パンツ人生は、2歳にははじまっていた。オムツ代がかからない、親孝行な娘である。
 そして補助輪だ。これも4歳を待たずに外すことができた。ヒャッホー!
 さすがに息子のように、数時間でとはいかなかったが、それでも早い。
 三輪車には数ヶ月しか乗っていないのではないか。
 今は、友人からもらい受けた12インチの小さな自転車を乗り回している。

 補助輪付の自転車に乗り、自転車を漕ぐことを覚えたのが昨年。
 今年の春に、補助輪を外し、バランスを取ることを覚えさせた。
 公園の緩い緩い短い坂を下り、ペダルを漕がずに乗るところからはじめた。
 サドルにまたがり、両足で押し乗りを繰り返した。
 足で押して乗るのは、つまらない。それを彼女は倦くことなくつづけていたのだ。
 そして、その練習を毎日のように続けること一ヶ月あまり。
 親として、夏までに乗れるようになればいいか、と思い始めていた頃だ。

 再び公園の緩い坂で練習をすることにした。坂の上で自転車にまたがらせた。
 「両足を離して、ペダルがこげたら漕いでみて」といって、坂の下で彼女が降りてくるのを待ちかまえようと、背を向けた時、私の傍らを小さな自転車がスイーといくではないか。
 あれッ、と思う間もなく、彼女は自転車を漕いでいた。補助輪なしで。転がることなく、スイスイと。
 
 地道な練習が功を奏したのか、臨界点をパッと越えたのか、自転車に乗れるようになっていたのである。

 一周200メートルほどの公園の外周路を、彼女はささっと自転車で走ってしまったのだ。
 驚いたり、喜んだりする間もない。呆然としてしまった。

 自転車に乗る娘を唖然とみながら、「親の責務、幼少期編は終わったのだ」としみじみと思ったものである。いやはや……。

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