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2008.12.17

11月に読んだ本

相変わらず、細々と読んでいます。

☆☆☆:是非! ☆☆:いいですよ ☆:何もなければ ×:手にしてはいけません

☆☆☆名短篇、ここにあり   北村薫 宮部みゆき 編 筑摩書房

 短編の名品が納められています。
 「あしたの夕刊」とか「少女架刑」とか、「冷たい仕事」「隠し芸の男」などなど、すばらしいです。
 編者の趣味がいい意味で反映されたアンソロジーです。

☆☆☆奪回          ディック・フランシス  早川書房


 巧みなストーリー、紙面から立ち上がるように描かれる人物、物語に引き込まれてしまう。
 年を経てもすばらしい作品はすばらしいということだ。

☆☆ 戸村飯店青春100連発 瀬尾まいこ       理論社

 瀬尾まいこの視線は優しい。
 対立する兄弟、その様子をそれぞれの立場から描き出す。
 兄を疎ましく思う弟、家族の中で疎外感を味わう兄、
 しかし、それは……。
 「羅生門」以来の多角的視点からの描写は(羅生門からかは確かではないけれど)、一つの出来事をざまざまな側面から描いていく。弟の視点と兄の視点の交差している様子は何とも切ない。
 青春小説でありながら、謎解きのような面もある。
 楽しく、安心して読める。
 
☆☆ 悩む力         姜尚中         集英社

 脳天気に生きてきたものとしては、「悩む」ことにあこがれる。
 近代的自我の喪失とか、アイデンティティークライシスとかいうのは「甘美」な響きがある。
 答えを求めるものだけが、答えを得られる、という当たり前のことだけど大事なことがわかるのである。
 しかし、少々悩ましいことの一つや十はあってもいいのだな。
 
☆☆ 峠越え         山本一力        PHP研究所

 様子のいい人が出てくる。清々しい小説。

☆  角           ヒキタクニオ      光文社

 眼高手低というか、せっかくの角が活躍しないのがもどかしい。

☆  樹海戦線         j・c・ポロック     早川書房


 なかなか面白い。
 ただ、読んだ後には残らない。

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