2009年の本 まとめ
昨年は、トータル93冊を読了。
映画の見過ぎかな、読書量が落ち気味
少ないけれど、収穫は多かった。
上橋菜穂子さんの一連の作品にはのめり込んでしまった。
彼女の作品はYA(ヤングアダルト)作品に分類されている。しかし、この分類が無意味なのは、読んでみるとわかる。
いや、子どもになど読ませたくない、と思ってしまうのである。守り人シリーズも獣の奏者も、政治小説である。そんなのこどもにわかるか、と意気込みたくなる。
●1Q84 BOOK 1 村上春樹 新潮社
小説の楽しさ、面白さ、が詰まっている。
話は二つの世界が輻湊し、複雑であり、メタ小説もあり、困惑の極みに読者を追いやる。
その複雑さ(そうでもないけれど)が、楽しい。読み喜びがある。
mixiの本関連コミュには、村上春樹はわからない、なんで売れるか不思議、もう二度と読まない、という書き込みが散見される。村上春樹をこよなく愛するものとしては、残念だと思う。この楽しさを味わう前に降りてしまうのは、もったいないのになあ、と。
人には好みがあるから好き嫌いがあるのは致し方ないとは思っているのだが、「わからないのは、なんだなあ、アレだよな」と思ってしまう。いや、申し訳ない……
●獣の奏者 I 闘蛇編 上橋菜穂子 講談社
●精霊の守り人 上橋菜穂子 新潮社
なんとなく知ってはいたのだが、ライトノベルの類かなと思って敬遠していた。
いやはや、大間違い。すごいハイファンタジーであった。指輪物語よりすごいかもしれない。と密かに思う。
●八朔の雪 高田 郁 角川春樹事務所
時代小説に新しい風が吹いた。
いいねえ。
少々外連味たっぷりというのがどうも、という人もいるけれど、いいのですよ。
小気味いいくらい泣かせてくれます。
●ボックス! 百田尚樹 太田出版
「ドルフィンホテル」のブックトークオフで紹介された本。二人の人が推薦していた。
それだけのことはある。熱い、汗が目にしみるような小説だ。
高校のボクシング部を舞台に天才ボクサーと努力型のボクサーを軸に描かれる青春小説。
いやあ、近年の青春小説の金字塔です。
●風が強く吹いている 三浦しおん 新潮社
映画を観る前に原作をと思って読んだもの。これも、のめり込んでしまう。
弱小大学陸上部が箱根駅伝を目指すというもの、そこに至るまでのドラマが心を打つ。
映画は、小説のあらすじ紹介になってしまって、スカだったけれど……
●どくとるマンボウ回想記 北杜夫 日本経済新聞出版社
私を本格的読書(?!)に誘ってくれたのが、北杜夫さん。これがどくとるマンボウシリーズのおそらく最後となるのだろう。「~すべては昔のことだ」というようなセリフが出てくる。人生の黄昏を迎えて、人生を振り返っても、そう昔のことなのだ。諦観と達観がある。四十年来の読者としては、寂しいけれども……
■しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール 香山リカ 幻冬舎
この本を単純に「アンチ勝間本」とするのは、軽率である。精神科医からの人生の処方箋である。
ここには中庸と受容が説かれているのだ。
だから、アンチになり得ない。
これは「ルサンチマン」だ、という評した人もいる。が、それは浅薄ではないか。
人生を従容と受容せよ、と説くところのどこに怨嗟があるのだろう。
まあ、何だか疲れたなあ、と思ったら、この本を読んでみると、少し肩の力も抜けるというものである。
■わかりやすく〈伝える〉技術 池上彰 講談社
プレゼンスキルの解説書として、これは出色である。
で、スキルの行き着くところは同じなのだな、と意を強くしたのである。
■日本人の知らない日本語 蛇蔵&海野凪子 メディアファクトリー
これは楽しかった。
外から見た日本語はことのほか面白い。
せめて、「が」と「は」の違いを説明できるようになりたいと思った次第である。
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