どうして身につかない!――なぜ、ノウハウ本を実行できないのか?――☆☆☆☆
研修をしていて歯がゆい思いをすることがある。
受講者から「難しいですねえ」と言われた時だ。
つまり
今回学んだことは、とても有意義であり、このスキルを使うことがどのような効果をもたらすかわかったが、私にはできない
ということなのだ。
コミュニケーションスキルを知った、理解した。しかし、なかなかできない。
講師としては、いろいろなことを説明したい。これも大事だと思うと、ついいろいろと言ってしまう。
受講者は研修は義務なので、なんとなくやってくる。時間が過ぎるのをじっと耐えている。
企画担当者は、とにかくやってみる。一度やっておけばいいだろうと思っている。
というのが、どうもなかなか身につかない原因である。
本書は、その原因をあげ、対処法を説いている。
第一の原因「情報過多」
情報が多すぎて、こなせないのだ。
詰め込みすぎるとこぼれるものも多々ある。
例えば、水泳が初めてのものに、バタ足から腕の動き、顔の向き、呼吸の方法、ターンの仕方、タッチの方法を一度に教える。それで、泳げるようになれるわけがない。
第二の原因「ネガティブなフィルター」
どうせダメだ、とか、やる気がない。といっていては、得られるものはないのだ。
ネガティブな態度で臨んでも、何も吸収できない。
管理職対象の研修をすると、腕を組み、ふんぞり返っている人がいる。
「何を言っているんだか」と斜に構えているのだ。
そういう人は、なかなか演習もこなせず、身にも着かない。
第三の原因「フォローの欠如」
一度やっただけでは、身につかないのだ。
翻って我が身を考えてみると、ディベートを学びはじめた時は、フローシート(メモ)が取れなかった。取れるようになるまで、何度も練習をしたものだ。
一度で身に付けることは難しいのである。
では、どうすればいいのか、処方箋はある。
原因を取り除き、問題を解決する方法は、本書を読んでいただきたい。
これは、研修を企画する人、講師、受講者ともども読むべき本だ。
研修企画担当の人は、どうか一読していただきたい。
そして、研修の数を増やしていただきたい、と切に願うのである……。
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