8月に読んだ本です。
チャリング・クロス街84番地が出色でしたね。映画も素晴らしかった。
☆☆☆☆ ジュノサイド 高野和明
おお、怒濤の展開、読まずにいられない
ページを捲るのももどかしい
そんな感じでした。
輻湊する物語が収斂していく展開が見事だ。
☆☆☆☆ レッドデータガール はじめてのお使い 荻原規子
素晴らしいです。
日本の風景とハイファンタジーが見事に溶け合って独自の世界を形作っている。
続きが楽しみ!
☆☆☆☆ 偉大なる、しゅららぼん 万城目学
いやあ、参った、
この奇想はどこから出てくるのか。
軽やかな文体、高校生の一人称と物語が合っている。
☆☆☆ おばちゃんくノ一 小笑組 多田容子
タイトルにひかれて買ってしまった。
おばちゃんくノ一の活躍は、それは、と期待したのだが、
おばちゃんくノ一の下で働く剣士勇馬の物語になり、
何だか羊頭狗肉的で、なあ。
面白いことは面白いのだが……
☆☆☆☆☆ ジワジワ来る○○(マルマル) 片岡K
ジワジワ来る、笑いの渦。
ネット上に転がっている写真を集めて、ちょっとキャプションをつけて、
それはずるいと思いながらも、面白い。
とても、面白い。
☆☆☆☆ 心星ひとつ―みをつくし料理帖 髙田 郁
相変わらず下がり眉は頑張っている。
様々な決断を強いられ、それを乗り越え、彼女はどこへ往くのか。
☆☆☆☆ チャリング・クロス街84番地 ヘレーン・ハンフ
往復書簡集、アメリカの作家がイギリスの古書店に注文を出すというそれだけのやり取りなのに、
何か心が温まる。
それは国を超えて、真情のやり取りがあったからなのだろう。
作家のユーモア、実直な古書店員の応答、心遣いが和ませる。
そして、人はいつか亡くなってしまうという当たり前のことだけど、それは個人的な喪失が、余韻を持って響いてくる。
☆☆☆☆☆ 猟銃 闘牛 井上靖
初期の短篇、デビュー作と芥川賞受賞作、いずれも既に達者な筆運びで、読者を魅了する。
「猟銃」は怖ろしい、
「闘牛」はほろ苦い失敗の香り、
「比良のシャクナゲ」は老境の残酷さと滑稽さを味わえる。
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