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2016.03.22

Re:私のイヤリングを知りませんか? 天狼院サイト コラム

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夜更けのメールに、目が覚める。
着信のメロディ音が静かな部屋に響き、暗い部屋に小さな明かりが点滅する。
「ん……なに?」
傍らにいる人が眠たげに問いかける。
「なんでもない、迷惑メールみたいだ」
傍らの人は、背を向け、寝息をたてる。
私も背を向け、メールを開く。

件名は「私のイヤリング知りませんか?」

彼女が私のところにきたときのことだ。
耳朶にまだ穴を開けていない彼女は、イヤリングをしている。
押さえつけているだけのイヤリングは、ともすれば簡単に落ちてしまう。
落ちてしまえば、わからなくなる。
彼女は、片方だけのイヤリングが増えるのに嫌気がさしたのか、
部屋につくなり早々にイヤリングを外しまった。
外した一組のイヤリングはどこに行ったのか。

傍らで眠る人を起こさないように、そっとベッドを抜け出し、その時のことを振り返る。

彼女が部屋に入り、リビングダイニングの隣のベッドルームで、コートを脱いだ。
コートをハンガーに掛け、そして、イヤリングを外しはじめた。
「なんで外すの?」と問いかけたような気がする。
「よくなくすのよ。片方だけ。だから……」
彼女は、左右のイヤリングを左手に持ち、何かを探し始めた。
「どうした?」
「セロハンテープはない?」
イヤリングを外して、セロハンテープを探す? なぜ?
イヤリングとセロハンテープの奇妙な組合せにいささか呆然としながら、
彼女のイヤリングを外した、少し赤みのある耳朶を見ていた。
……
それからどうしたのだろう。

ベッドボードの小引き出しにしまったのか?
背を向けて寝る人を起こさないように、静かに小引き出しを開ける。
そこには、寝るときに必要な小物が入っている。
が、イヤリングは見つからない。
代わりに彼女の長い髪の毛が引き出しに絡みついているのを見つけた。

傍らで眠る人の髪は短い。
私の枕の上にも……。
良く気づかれなかったものだ。
長い髪の毛を丸め、ゴミ箱にそっと落とす。

それで、イヤリングはどこだ。
居間のテーブルの上、キッチンのどこか。
それなら、傍らの人が気がついたはずだ。
どこだ?

日本人が生涯で捜し物に費やす時間は、およそ7万5322分間、ざっくりと一生のうち52日間は捜し物をしているのである。あるメーカーのアンケート結果だ。

アレは、どこへ行った?
さっきまで、あったのに!

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続きは、天狼院書店サイトにて お読みください。

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